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10時前にバイクで出発し、鳥を眺めがら河原でめしにする。昼すぎまで重く曇っていたが、寒さはそうでもなかった。

河原料理のメインは、パスタ料理のペンネアラビアータ。調べてみると、アラビアータはイタリア語で「怒り」を意味するのだそうだ。

その烈火のイメージのごとく、鷹の爪を利かせたトマトソースでペンネと鶏もも肉、ベーコンをじっくり煮込む。あらかじめ鶏肉を下茹でしたり、ニンニクをオリーブオイルで炒めたりと手間はかかったが、熱くて辛くておいしく仕上がった。吹きさらしの河原にぴったりの料理である。

そして14時半、食後のコーヒーを飲んでいると、上流の送電線の上でミサゴが大きな魚を食べていた。ふと、ミサゴの胃袋の大きさが気になったこともあり、それとなく様子を伺いながらミサゴがこれからどうするか予想してみた。

1 大きいけれど食べきってしまう。
2 可食部のおいしい部分を食べ、腹いっぱいになったら捨ててしまう。
3 腹いっぱいになったら、残りをねぐらに持ち帰る。
4 うっかり足を滑らせて魚を落とす。
5 カラスやトビがちょっかいを出してきて落としてしまうか、奪われてしまう。

大筋で考えたのは上の5つの流れだ。

そして、1はおそらく無理だろうと考えた。魚が大きすぎる。

2か4が本命で、3はたぶんないだろうとも考えた。ミサゴが魚を運ぶのは何度も見てきたが、食べかけのものを運ぶのは見たことがないからだ。ミサゴにはきっと、お持ち帰りの習慣はない。

たまに様子を見ていると、魚を半分ほど食べたところで、ミサゴの動きがとまった。さすがに満腹なのだ。いよいよ捨てるのかと思いきや、魚をつかんだまま離さない。

お地蔵さまのようにミサゴがかたまり、さらに30分、1時間、1時間半……と時が流れた。たまに魚を突つくくらいで、ミサゴに大きな動きはない。

こうなってきたら、こちらも意地である。結論が知りたい。2か4か、それとも大穴の5なのか。

河原の風は冷たい。日が傾いてさすがに凍えてきたが、動かないミサゴのおかげでその間、ノスリとハイタカ、ハヤブサが1羽ずつ飛んだ。

そして、いよいよ日が暮れそうな16時半、ミサゴが後方に糞を放ち、大きな伸びをした。いよいよ飛ぶか、飛んでくれるのか。腹は膨れたし、ねぐらにもう帰りたいころだろう。

その瞬間をじりじりと待ちながら、ミサゴはねぐらに魚を持ち帰るかもしれない、とわたしは予想の本命を3に変え始めていた。食べもしない魚を2時間もつかんだままなのを見て、食糧に対するミサゴの異常な執着を感じとったからだ。どう考えても、いまさら魚を捨てるわけがない。

ところが。

そこでミサゴがとった行動は、ふたたび食事にとりかかることだった。しかも、最初のときよりガツガツとハイペースで。糞をしたり伸びをしたりしたのは、胃にスペースを作るためだったのか! そのとき初めてミサゴがとった行動の意味を知った。

そして17時、ついに完食。尾の先のごくわずかな部分だけ下に落とし、間もなくミサゴは上流に姿を消した。

今日学んだ鳥の生態、ミサゴは一度に全部食べる。

本日確認できた野鳥
カルガモ、キジバト、カワウ(今年初見)、アオサギ、ダイサギ(今年初見)、コサギ、オオバン、イカルチドリ(今年初見)、ミサゴ(今年初見)、トビ、ハイタカ、ノスリ、カワセミさま(鳴き声)、コゲラ(鳴き声)、ハヤブサ(今年初見)、ハシブトガラス、シジュウカラ、ヒヨドリ、ウグイス(鳴き声)、ムクドリ、ツグミ(鳴き声)、スズメ、キセキレイ、ハクセキレイ、セグロセキレイ、タヒバリ(今年初見)、カワラヒワ、ベニマシコ(鳴き声)、ホオジロ、カシラダカ、アオジ(鳴き声)、ドバト 以上32種(2022TOTAL51種)

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↑ ペンネアラビア―タの下準備。まず、鶏もも肉135gを下茹でする。
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↑ 減塩ベーコンを切る。
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↑ ベーコンと刻んだニンニク2片、鷹の爪をオリーブオイルで軽く炒める。
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↑ ペンネを下茹でする。
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↑ 鶏肉とオリーブオイルで炒めたものを鍋に入れ、瓶一本分のトマトソースを加える。
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↑ かるくかき混ぜながら煮込む。
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↑ ペンネを加えてひと煮立ちさせ、仕上げにイタリアンパセリをふりかければ完成だ。
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↑ 食後は暖をとりながらコーヒーとクッキーでのんびりする。
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↑ ここから鳥ネタを。今年初見のイカルチドリ。
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↑ カワウの群れ。
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↑ 14時半、食事を始めたミサゴ。ここから長い付き合いになった。
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↑ ミサゴを見ていると15時23分、ハイタカ飛来。上流から来てUターン、上流へ去る。
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↑ さらに16時29分、ハヤブサ飛来。上流から来て下流へ去る。
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↑ 食事しながら、たまにバランスをくずすシーンも。
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↑ 17時ジャスト、時計の針に合わせたように魚の尾がついにミサゴの足から落ちる。食べなかったのはこの部分だけだった。本日のベストショット。
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↑ 17時4分、ミサゴ、食事を終えて上流へ去る。暗いので、写真は明るくしている。
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